さて、ご質問がありました。要約すると、
とても期待が持てる中期経営計画を立てている企業があり、その株への投資を考えている。中期経営計画を信じて株を買うことについてどう思うか?
といった内容です。
どの情報を根拠に投資すればよいのか?この辺は、ちょうど今書いている本「エナフン流VE投資法(9月3日発売予定)」で詳しく説明しています。
詳しくはそちらをご購入いただけると幸いなのですが、ポイントだけ簡単に説明しますと、中期経営計画はone of themです。つまり、投資するにあたって必要な情報の一部ということになります。優れた成長株投資家はその情報だけを信じて投資をしたりはしません。ただ、重要な情報であることは確かです。
成長株投資において非常に重要なポイントの一つが、「経営者が会社を成長させる気があるかどうか?」ということにあります。やる気がない会社は、まず、伸びません。そういう意味で、期待が持てる中期経営計画を立てる企業というのは株主に対してやる気を表明している点で好感が持てます。
ただ、根拠が薄弱で、やる気だけ表明している企業もあれば、やる気に加えてその根拠を説明している企業もあり、さらには、経営者はやる気十分でその能力もあるのに、いろいろとステークホルダーを忖度して、控えめな計画を発表する企業もあります。
そこで、もっと別な情報を集める必要があるのです。
少なくとも、過去の中期経営計画や決算報告資料などを読んで、それが現在の業績に結びついているかどうか?を確認した方が良いでしょう。
未来なんて誰も分かりませんから、何とでも言えるのです。過去は変えられませんから、リアルな姿が見えてくるはずです。
で、「どうやら、この企業は過去言ってきたことはちゃんとやってきたし、未来も期待が持てる」と判断できるようなら、中間審査は合格で、そこからさらに精査していくイメージです。
「じゃあ、彼らの計画が実現しない場合はどんな外部環境の変化が想定できる(リスク評価)か?仮に実現したとして、今の株価は適正か(バリュエーション分析)?同様の事業を展開している強力なライバルは存在しないか(競争分析)?」等々、どんどん突っ込んでいかれると良いと思います。
残念ながら、「ここまで突っ込んでいけば十分」等と言うラインはありません。また、あまりに慎重になりすぎると、タイミングを失うリスクもあります。
結局のところ、「買いながら、考えながら、調べながら」で同時並行的に判断を固めるしかないのです。
本日も、参考になりましたら、
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