2024-06-23 10:52 | カテゴリ:雑談
今、「統計はこうしてウソをつく: だまされないための統計学入門」っていう本を読んでいます。

統計はこうしてウソをつく表紙

最近この本に書いてある統計で嘘が作られる過程を目の当たりにしたので紹介します。
具体的には第四章「リンゴとオレンジ-不適切な比較-」の『異なる場所の比較』に該当する事例です。

塩漬けマンは吐き癖があるのでバリウム検査って苦手なのですが、健康診断で無料でやれるので受けるようにしています。
ただ、吐き気が凄い時は出来ない訳で、必然的に胃カメラ(麻酔を打ってやれば吐き気関係ない)と比べるためにググったら、予測変換に「バリウム検査 意味ない」「バリウム検査 日本だけ」とか出て来て、検索結果の上の方にこんな記事が出てきます。

バリウム検査と胃カメラどっちがおすすめ?断然胃カメラがおすすめです!

医師は受けないバリウム検査がなくならない訳

先進国で胃の検査がバリウムなのは日本だけ

バリウム飲むのは日本だけ?アメリカでは絶対やらない手術・薬・検査

んで、最終的に以下(ヤフー知恵袋)のように民間に流布されます。
健康診断バリウムヤフー知恵袋

これってアメリカでは健康診断でバリウム検査をしないという統計結果が、「日本では医学的な理由以外でバリウム検査を廃止出来ない」と歪められているのです。

まず、アメリカでは日本のようなほぼ全国民が義務で定期健康診断を受けるという制度がありません!
アメリカ人が個人健康診断をする時、バリウムと内視鏡の選択肢ならそりゃほとんどの人が内視鏡を選びます。
しかし、日本のほぼ全国民が受ける定期健康診断(バリウム検査は40歳以上無料)で内視鏡検査が出来るはずがないです。
お手軽なバリウム検査ですら並んでるのに。
※バリウム検査は放射線技師でも出来るけど内視鏡検査は医者しか出来ない
※追加オプションで定期健康診断でも内視鏡検査が選択可能
※日本人は胃がん死亡率が高いので胃がん検査が必要。ただし胃がんが多い理由がピロリ菌で保菌者が減っているので胃がんも減ってる

バリウム検査と内視鏡検査を比較したら、内視鏡がいいのは当たり前です。
しかしその結果とアメリカの個人健康診断と日本のほぼ全員が義務で受ける定期健康診断を同列に扱って論じる事で間違った考え方(「バリウム検査は意味ないのに検査技師や企業の利益のために廃止出来ない」等)に発展していきます。

※尚、他のヤフー知恵袋の回答を見るとアメリカでも健康診断で普通にバリウム検査やってるみたいですよ。
※これは身近な例ですが、コロナの反ワクチンの人達の示す統計も注意が必要です。とにかく政治家や運動家・主義主張が偏っている人が使う統計は基本的に疑う必要があります

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